2023年9月10日
賞味期限切れのパンデミック
流行の最先端を追ったルポルタージュは読む価値は高いが、
流行が落ち着いた事象を描くルポルタージュの価値は薄い。
これは、そんないまさら感にあふれた新型コロナウイルスの感染の記録である。
新潟県内で初めて新型コロナウイルスの感染が確認されたのは2020年2月。
そこから3年と7か月。ずっと回避し続けた陽性(アタリ)をついに引いた。
上司から9月11日(月)までの休養を言い渡される。
早く体調がよくなれば、それだけ自由時間も増える。
体温が上がり始めたばかりの体はまだそんな程度にとらえていた。
しかし、思った以上に発熱がしぶとい。
発症初日に39度手前まで上がった対応は翌日には40度超えを記録。
39度のとろけそうな日どころじゃない。
Tシャツはバケツで水をかけられたようにずぶ濡れになる。
何度も着替えては、洗濯機に放り込む。
高熱で思考力が落ち、あてもないのに自宅内を徘徊する。
結局この高温フィーバー状態が丸二日半続いた。
次にやってきたのが咳と痰のコンビネーション攻撃。
これが地獄だった。
気管支はスチームパンクの機械音のように叫んでいた。
ベッドの周りはうずたかくティッシュの山が積まれていく。
体がとても元気な人みたいだが、逆である。
眠りに落ちたとしても痰が呼吸を止めるため、自身の咳でたたき起こされた。
これが辛い。
さらには、その繰り返しで喉も傷めるので、まさに三重苦。
これが4日目に入った9月10日まで続いた。
新型コロナウイルスが5類になる以前なら、検査キットから食料品までさまざまな無料支援が受けられたが、今や全て実費だ。間が悪かった。
しかも幸か不幸か対戦経験もなかったので、ひどく心細い戦いだった。
先の見えない病は恐ろしい。
まもなく快方に向かいそうなので、ようやくブログもかけるようになった。
今回の罹患で公私ともに様々な計画が狂ってしまい、柄にもなく落ち込んだ。
この悔しさを何かにぶつけたい。
ふと、ゲーセンの*1ボコボコになったばいきんまんの顔が思い浮かんだ。